2022/10/07 18:00
半年程前から娘と一緒に通っている図書館
ブレイディみかこさんのノンフィクション作品で、当時中学生だったお子さんを中心に綴られているお話です
作者ご本人と息子さん配偶者の3人のイングランドの南端ブライトンでの生活は、日本では想像出来ないような出来事やとても考えさせられる場面が次々に書かれています
この本を読みたいと思ったきっかけは、当時よく見ていたYouTubeでした
中田敦彦のYouTube大学
この本の作品タイトルだけは聞いた事がありましたが、どんな本かは全く想像できませんでした
しかし、YouTubeを見てとても興味が湧き、いつか読もうと心の中の引き出しにしまっておりました
ブログで読書感想文を書く程に最近は本を読むようになりましたので、遂にブレイディさんの作品を読むことができました
綴られている文章はとても読みやすく、休日の1日で一気に読んでしまいました
ただ内容はとてもディープ
ブレイディさんの表現や息子さんの理知的で前向きな考え方で書かれているので、変に暗くなり過ぎるきらいはありませんでした
特に印象に残っている場面はempathy/エンパシーと言う聞きなれないワードが出てくるエピソード
sympathy/シンパシーと似たような言葉ですが、シンパシーは感情を理解する感覚(※注意 ザックリの説明です)
対してエンパシーは相手の立場を想像して、誰かの問題を経験を理解する「能力」
自然に感じる「感覚」なのか、自ら想像して感じる「能力」なのか
この違いはとても大きいと思いました
作中では『エンパシーとは何か?』の問いに「自分で誰かの靴を履いてみること」と息子さんは答えます
自分で誰かの靴を履いてみること、というのは英語の定型表現で他人の立場に立ってみると言う意味だそうです
最近はエンパシーの低い話や出来事が増えてきているように感じます
自分の周りで見聞きすることや、ネットニュースで書かれている事案やそのコメント欄
考え方や正解は1つではなく、それぞれの立場で違うのでは?
自分もなるべく「誰かの靴をはいてみる」、そんな視点で物事を考え発信できたらと思います
今回の本はこんな方におすすめ